シャケ缶の話

「食あれば楽あり」挿し絵より

好きなモノと言えば…ビールの次に欠かすことのできないのが「シャケ缶」であります。家が留守になり「お昼は、冷蔵庫の中に用意してるからにチンして食べてネ」なんていう機会が訪れると、必ずこれを買いにいきます。で、一人で食べるのだからそのまま食べれば良いのに、必ず何かしらの器に開けて食べるのです。少しだけ醤油をたらします。これと、白いゴハン、又はビールがあれば至福の瞬間であります。しかし元来小食なため、1缶を食べ切ることができません。
残りはラップを掛けて冷蔵庫に入ることとなりますから、当然夕方にバレます。「カンさん!何これ?!マ〜タこんなもん買ってきて!ちゃんとお昼は用意してるでしょ!!だいたいネ〜一人で食べるんやから缶のまま食べたらいいでしょ。また洗いモン増えるやないの!それにネ、食べんねやったら最後まで食べなさいヨ!汚ならしい残し方してモウ…あとビール飲む時にでチャンと食べなさいヨ。誰も食べへんからネ!!!」と、一方的にまくしたてられ怒られるのであります。ひたすら、大きな口を開け、声にならない声で「ハイ…ハイ…」と謝ります。しかし、残りを食べることはないのです。何故って…?缶詰めというものは「缶を開ける、その瞬間のワクワク」が醍醐味なわけですから「すでに開けられ他の器に移された残り」なんて「アホらしぃ〜て、そんなモン喰うてらへんデ!」やがてそのシャケ缶は「アドリブ素材」として佐々木家の他の料理に転用されるのです。シャケ缶風味のカレーってのが一ぺんあったナァ〜…。
最近はマグロフレークやらシーチキンに押され、あまりお店でも見かけることが少なくなりましたね。どうもニッスイはごろもフーズはもう作ってないようですね。最近見かけるのはあけぼのフーズ製のみであります。でもアレは…味は良いのですが「からふとます」を使用してますから、身が赤いのですワ。白いヤツ食べたいな…。